【書評】弱くても生き残れば勝ちの動植物『弱者の戦略』

やってみた
この記事は約4分で読めます。

ゆうです。

今回は2014年に出版された『弱者の戦略』の感想です。

弱者の戦略とは

海洋全蒸発や全球凍結など、環境が激変しても、地球上の数多くの生命はしぶとく生き残り続けてきた。そして今でも、強者ではない動植物などはあらゆる方法で進化し続けている。群れる、メスを装う、他者に化ける、動かない、ゆっくり動く、くっつく、目立つ、時間をずらす、早死にするなど、ニッチを求めた弱者の驚くべき生存戦略の数々。

アマゾンページより

アゲハチョウの擬態能力はすごい

誰しもが見たことがあるアゲハチョウ。

小学生のときに虫取り網で捕まえた記憶があります。

そんな身近なアゲハチョウの生存戦略は、実に巧みで感動してしまいました。

アゲハチョウは、幼虫から成虫、サナギ、蝶と段階を踏んで成長していきます。

それぞれの成長の段階で、生き残るための術があるんです。

生まれたての幼虫「鳥のフンならいけるんじゃないか?」

生まれたてのアゲハチョウの幼虫は、黒地に白の模様という姿をしています。

実はこの模様は鳥のフンをモチーフにしているというのです。

というのも、アゲハチョウの幼虫の天敵は鳥で、いかに食べられないかを考えなければ子孫を残すことができません。

そこで、生まれたてのアゲハチョウの幼虫が考えた戦略がフンに擬態するでした。

一度は見かけたことがあるでしょう、鳥のフン。

鳥は自分のフンを食べる習性はありません。

そのため、アゲハチョウの幼虫を見かけても、鳥は自分のフンとして認識してしまいます。

その結果、アゲハチョウの幼虫は天敵の鳥の目を盗んで、ムシャムシャと葉っぱを食べて成虫に成長を遂げるのです。

幼虫「大きくなったから葉っぱに似せるか。ヘビにも似せちゃおう」

アゲハチョウの幼虫になると、体も大きくなって別の生存戦略を取るようになります。

生まれたての幼虫の頃は黒地に白の模様にして鳥のフンに擬態していましたが、成長すると体を緑にして葉っぱに擬態するようになります。

さらに、頭の部分に目玉のような模様がつくようになります。

この目玉のような模様はヘビに擬態しているといわれています。

アゲハチョウの幼虫の天敵も、幼虫の頃と変わらず鳥です。

鳥に食べられないこと考えた結果、鳥の天敵であるヘビに擬態するという戦略を考えます。

アゲハチョウの幼虫はヘビにより近づくため、攻撃されると体を反らしてヘビらしい動きをするのです。

体を反らした幼虫の姿は、食べようと近づいた鳥からしたら、さながらヘビに見えて退散してしまいます。

幼虫「毎回、体を反るのも大変なんやで。。。」

サナギ「動けないから枝になります」

無事、天敵の鳥から逃れたアゲハチョウの幼虫はサナギに成長します。

サナギは動けないため、逃げることができません。

天敵の鳥からしてみたら動かないエサを取ることは朝飯前でしょう。

しかし、サナギは成虫のチョウになるためにじっと耐えなければいけません。

そこで、アゲハチョウのサナギが選んだ戦略は、枝に擬態する方法です。

動けない状態を逆手に取ったのです。

幼虫の頃は鮮やかな緑色で葉っぱに似せていた頃から一変、サナギになると枝の色に変化します。

周りにある枝の一本として色を茶色や緑色にして、成虫になるまで忍耐強くじっとします。

天敵の鳥からしてみたら、枝をわざわざ突くなんて無駄なことはしたくありません。

周りの枝が鮮やかな緑だったら緑色、枯れた茶色だったら茶色に変わるという、忍者さながらの技を繰り広げるサナギでした。

アゲハチョウ「優雅に舞ったるで」

幼虫、サナギと天敵の鳥から逃れると、無事に成虫のアゲハチョウになれます。

長い道のりですよね。

アゲハチョウになったら特に擬態していないみたいです。

いままでの涙ぐましい努力の反動なのか、鮮やかな羽で優雅に舞い踊ります。

そして、舞い踊りながらオスとメスが出合って卵を生んで、子孫を残していくのです。

感想

アゲハチョウしか取り上げませんでしたが、様々な動植物は生き残るために工夫しています。

その変化には涙ぐましい努力が詰まっています。

身近な動植物が実はこんな努力して生き残ってきたんだと思うと尊い命であることを再確認できました。

むしろ、自分よりも動植物のほうが生きるために必死で努力している気されしてしまいました。

生きるために必死で変化をしているのか自分、と読みながら問いをしていました。

動植物には負けるけど、僕も生きるために少し努力や工夫をしてみようかなと思えました。

動植物が好きな人や努力したいけど行動できていない人、生き方を模索している人におすすめです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました